Miraizでは中学受験に対応した少数指導のコースを設置しています。
ただ、中学入試はご本人にもご家庭にもかなりの負担がかかります。
特に人気校を受験しようと思ったら、学習量・時間は相当なものになります。
習い事との調整も必要になりますし、夏休みや冬休みなども勉強中心の生活になります。
「やってみて、ダメだったらやめればいい」というような気軽なものではありません。
「2年間やり抜く」という強い意志と、相応の覚悟が必要です。
Miraizでは、あくまでも生徒本人の積極的な選択であることを大前提として重視していますので、とにかく受験ありきで生徒または保護者の皆さんを誘導することはありません。
また、中学受験専門塾もたくさんありますから、Miraiz以外の塾も含め、じっくりご検討いただければと思います。
一度きりのお子様の大事な選択ですから、ここならがんばれる、と納得ずくで挑戦することは大切なことです。
Miraizは、結果だけではなく、過程にもこだわります。
「とにかく長時間拘束し、知識やテクニックを詰め込んで、数多く合格させれば良い」という方法論とは一線を画し、志望校合格という結果以上に、この経験が大きな財産となるように指導して参ります。
以下、中学受験についてのMiraizの考え方と、指導方針についてご説明いたします。
中学受験勉強の功罪
ある程度成熟した年齢で迎える高校入試や大学入試と違い、中学入試の環境は非常にシビアです。
推薦入試やAO入試などもほとんどなく、憧れの学校に入学するには実力で突破するしかありません。
年齢を考えても、これだけの勉強量が負担にならないはずはなく、ツライのは大前提です。
周囲の大人がしっかり支えてやらなければ、続けられるものではありません。
ただ、それだけの試練ですから、得られるものも大きくあります。
豊富な語彙の習得、論理的な文章の読み書き、速く正確な計算の習熟、理科・社会の幅広い知識や考察力。
早くから脳を刺激し、目標意識を持って取り組んだ経験は人生の財産になります。
逆に中途半端なやり方では、お子さんにも保護者の方にも無用なストレスを生みます。
また、中学受験では年齢に比してかなり多くの情報に触れることになります。
それらが及ぼす、子どもたちの価値観形成への影響についても考えなければなりません。
「数値で人を見る」感覚は成熟した大人にあっても危険を伴います。
偏差値、合格確率、知能指数…子供たちは真っ直ぐですから、人間の能力が数値で表せると信じてしまいます。
「先生大学どこ?ああ、○○大学か、偏差値××だ、大したことないね」
「先生さ、こいつ偏差値△△だから、おれよりバカだよね」
もしもこんなセリフを吐くようになってしまったら…ゾッとします。
Miraizの教室でこんな姿勢・発言があった場合、私は授業を止めてでもその場ですぐ叱ります。
どんなに勉強ができても、人の気持ちが解らないなら、誰も協力してくれなくなる。
どんな天才だろうとひとりでできることなんてタカが知れている、人との信頼関係があって初めて大きな力になれる。
そもそもせっかく頑張ってるのに、尊敬してもらえないなんて空しいじゃないか、ということをきちんと伝えます。
正直なところ、
「塾にそんなものは求めていない」
「勉強だけ教えてくれれば、とにかく志望校に入れてくれさえすればいい」
Miraizはそんなお考えの方にはあまりオススメできない、ちょっとお節介な塾であるかもしれません。
Miraizが大切にするもの
塾の先生と学校の先生では役割が違う面も多くあるでしょう。
ただ、子供たちの前に立つ以上は、我々も学校と同じく「先生」らしくあるべきだと考えています。
私は「先生」として、人間教育だなんて大袈裟なことまでは言えませんが、勉強の他にも身につけるべきマナー、挨拶、道徳、思いやりといったものについても、きちんと指導に当たるべきだと考えています。
子供達を指導する上で、それは車の両輪と呼ぶべきものです。
知識やテクニックだけを詰め込んだアタマデッカチ人間ではなく、周囲に尊敬され、人々の知恵や力を結集するキーパーソンになって欲しい。
そんな願いを込めて、私たちは指導に当たります。
バランスを欠いた言動の見えた生徒には厳しく、しかし温かく叱ります。
ただ、子供たちにも悪気があるわけではありません。
他者を貶める発言も、自分の優位性にこだわる姿勢も、実は、やりたいこともガマンして、苦労している分だけ、結果が出たら褒めて欲しい、認めて欲しいと思うあまりの発言なのです。
人との比較に曝され続ける彼らには、当然ストレスがたまります。
その子なりの頑張りを認め、最大限誉めてあげることが大切です。
志望校に「入ることだけ」を考えていると、「入ってから」につながる最も大事な部分を見失います。
保護者の方も我々と連携して、一緒に子供たちのいいところに目を向け、やる気をチャージして欲しいと思います。
失敗しない中学受験のために
中学受験にあたっては何につけ「極端」であることは禁物です。
たとえば
「どこでもいいからとにかく私立!」
「1校のみ、ダメなら公立!」
といった言葉に象徴される捉え方です。
また、
「これだけの手間とお金をかけたのだからとにかく私立に入れないと意味がない」
「志望校に行けないのなら、余計な安全校受験などせず、公立中に進学した方がマシ」
こういった大人の論理・感覚を押しつけて一方的に決めてしまうことも、お子さんの心に傷を残す可能性があります。
お子さんにとっての2年、3年は大人のそれよりもずっと長く、重い、そして二度と返ってくることのない時間です。
彼らが納得ずくで頑張れるためには、志望校をハッキリ意識して「自分の夢に向かってがんばっている」と実感してもらうことが大切です。
その一方で、第1志望校ばかりでなく最低ひとつの合格をとり、成功体験を手にすることも重要です。
志望校でなければ、大人にとっては「無意味な合格」になるのかもしれませんが、子供にとっては違います。
「これだけ頑張ったのにどこにも認めてもらえなかった」
と映る体験と、
「この学校は僕においでと言ってくれた」
と受け止める体験とでは、まさに天地の差があります。
そしてそれらには、周囲の大人の演出が不可欠なのは言うまでもありません。
合格しても、進学されるかどうかはあとで決めればいいことです。
選択の余地もなく、努力の甲斐もなく、決められた道へ進まされるのでは、無力感だけが漂うでしょう。
それでは今後の人生に向けての前向きな経験になり得ません。
Miraizでは、最適な併願作戦の設定にも時間をかけてお応えしたいと思います。
Miraizの中学受験科
ここまでお話ししてきたとおり、中学受験は簡単な選択ではありません。
しかしMiraizでは、必要以上のプレッシャーや極端な方法論は排し、1人ひとりの目標に向かってやるべきことを整理し、いつでも「明るく・厳しく・温かく」指導して参ります。
テキスト及びカリキュラムは「中学受験新演習」を採用します。
小規模塾では四谷大塚準拠の教室が多いのですが、四谷カリキュラムは数年前に大幅な小4への前倒しを行った経緯があり、その結果、低年齢のうちに受験勉強の入口で苦戦する生徒を多く生んでいます。
小4は机上の勉強以外にも、遊びや習いごとで身体を動かしたり、旅行に行って様々に見聞きをしたりして、いろいろな経験が思考力や知識量のみならず、人格をも育む時期です。
早くから机上の勉強だけに縛りつけてしまうことのデメリットには、目をつむっている部分があるように感じます。
中学受験はもちろん、志望校合格が最大の目的ですが、そのためにお子さんの大切な部分を歪めてはならないと思います。
合格のその先の新たな環境で、燃え尽きてしまっていては何にもならないと思うからです。
憧れの学校で大いに刺激を受け、可能性を広げて欲しいからこその受験勉強であるべきです。
そこで、Miraizではついてこられない生徒を切り捨てる形での、上位難関校への強引な指導はしません。
むしろ、受験を始めてはみたものの、頑張っているつもりなのに、なかなかうまくいかなくて辛い思いをしている、そんな生徒さんの救いになりたいと考えています。
中学受験の勉強では、志望校の入試傾向によっては深追いしなくてもいい単元がいくつかあります。
それらを考慮して、できなければいけない単元、確実に得点に結びつけたい単元を重点的に指導します。
そのために、Miraizではあえて四谷大塚の先取りプログラムと週例テストによる追い込み型のカリキュラムではなく、『新演習』を中心とした融通の利くプログラムと月ごとの大きな検証ができるカリキュラムを採用しました。
その上で、子供たちの「達成感の演出」(=継続への要素)にも配慮しながら、学習をサポートしたいと考えております。
Miraizの中学受験科は、2023年度より《小4からスタート》します。
授業は小4で週2回、小5・小6は週に4回の授業を実施します。
国語・理科・社会を1コマずつ、算数は週に2コマを設置します。
新年度のくわしい時間割は、教室HPにて発表しております。
早い時期からの、生徒の意志によらない、むやみな長時間の拘束は百害あって一利なしでしょう。
ご家族で過ごす時間の大切さも考慮して、Miraizでは原則として小学生の授業は7時までに終了いたします。
授業という形での拘束は7時までですが、前後の時間帯の自習・質問はもちろん大歓迎です。
担当講師の判断で、個別に課題を与え、学習内容の確認と反復練習に充てていくように指導して参ります。
単に多くの授業を受けさせるというのではなく、 自ら目標を定め、そのための努力を重ねていく自主的な姿勢を重視しています。
そのため担当講師も、ひとりひとりの状況をつぶさに把握して、 丁寧に指導いたします。
中学受験は生徒によって、志望校によって、またご家庭によっても、方法論は様々です。
まずはぜひ一度ご来会の上、ご相談ください。