「机に向かってる時間は長いのに、テストの得点につながらない」
「勉強はちゃんとやってるつもりなのに、成績が上がらない」
「どんな勉強をすればいいのかわからない」
Miraizを開いて以来、多くの皆さんからこんなご相談をいただきました。
私も心当たりがある、そんな皆さんのために、これから何回かに分けて、
とっておきのMiraiz流《成績を上げるための勉強法》についてお話ししますね。
気合とか根性とか、そういうのはとりあえず出て来ませんのでご安心を^^
具体的な方法をお伝えしますので、よく読んで、ぜひ試してみて欲しいと思います。
まず、皆さんが何のために勉強するかと言えば、もちろん「テストで点を取るため」ですよね。
「親に褒めてもらうため」でも「先生に叱られないため」でも、ましてや「キレイなノートを作るため」でも「苦行に堪えて精神を鍛えるため」でも「勉強してるように見せるため」でもないはずです。
勉強は、面白くやらなければ身につきません。
面白くというのは、新しいことを知る歓び、解る歓びを感じながらやるということです。
辛く厳しい修行に堪えて…というのも、色分けやらまとめやら楽しくキレイにお絵かきするのも、違います。
早く終わらせよう…というのも「やるだけ」になってしまいます。
それではまず、ダメな勉強法を列挙します。
ダメ@ わかるまで、解けるまで何時間でも机に向かう
ダメA 英文は何時間かけても自力で全部訳しておく
ダメB 夜中の方が集中できるので、徹夜で勉強する
ダメC とりあえず全部100回書き取る
ダメD 解らない問題はやらない
ダメE 解らないと答や解説を見て写し、マルをつける
ダメF 全ページ、マルを付けて終わりたい
ダメG テスト前には参考書を元にまとめノートを作る
いくつ当てはまりましたか?
これらは「勉強している気分にはなるけれど、労力の割に結果につながらない勉強法」です。
さあ、なぜでしょうか。
@〜Cは…【集中力がもたない】
集中力を欠いた状態で机に向かっても、何の印象も感動もありませんから、頭には残りません。
D〜Gは…【アタマを使っていない】
手を動かしているだけで、アタマを使っていませんから、試験の時には蘇りません。
つまり、私が言いたいのは、
・アタマにじっくり染み込ませ
・テストの時に引き出せるように
・集中力を保つ工夫をしよう
ということです。
そのためにはどうすればいいか。
まずは、何と言っても、勉強するときはすべて、
時間を計ることです。
制限時間のないテストはありません。
たとえすべての問題が解けるとしても、時間をオーバーしたらアウト、なのです。
特に、受験生にとってスピードアップは最大の課題です。
どんな勉強をするときも、時間を計りましょう。
おすすめは1ページで5分〜15分の範囲です。
それ以上はどうしてもダレてしまいます。
このとき、時間設定も自分で考えるのがコツです。
基準となるのは入試問題や各種テストの分量と時間配分。
だいたい、50分のテストで大問が6〜7題あるとしたら、1題にかけられる時間はせいぜい7〜8分でしょう。
すると小問1題につき1〜4分。
このくらいを目安に、自分はこのくらいの問題量を、どれくらいの時間でできるのか、タイム感を養いましょう。
いずれ、入試問題を解くときに、パッと時間配分を見積もれるようになります。
次に、勉強は常に実戦的であるべきです。
社会の勉強を例にとって説明しましょう。
皆さんはたとえば次のようなページをどんな風に勉強していますか?
おそらく、ほとんどの人が…
@ 解説を読んで大切なところに線を引き
A 問題を解き
B 詰まると解説のページを見て答を書いて
C マル付けで全部マルして終わり
という方法をとっているのではないでしょうか。
それは…残念ながらアウトです。
それではMiraiz流はどうするのか、といえば…
@ タイマーを用意する
A 5分、10分など時間を決めてセット
B 時間内に解説のページを全部覚えきるつもりで頭に入れる
C 見るだけでもいいが、書けるか怪しい漢字などは、手元で練習しておく
D 時間が来たらテキストをいったん閉じる
E 5分おく
F 再び、タイマーに時間をセット
G 時間内に問題を解く。できれば漢字での解答を自分に義務づける
H この際、答が出てこない問題があっても絶対に答えや解説ページを見ない
I 時間内に終わらせるため、わからない問題は飛ばして先へ進む
J 時間いっぱい使い切って、わからない問題を考え抜く
K 終わったら答合わせ…このとき、悩み抜いた問題ほど、じわーっと頭に染み込む!
L 3日くらいしたら再チャレンジ、1週間たったらもう一度
M 間違えた所こそ自分の財産。記録しておく。
これでやってみてください。
この勉強法のいいところは…
@〜C 集中できる
DE 本番に近い条件にするため、忘れるための空白時間を作る(覚える工夫をするようになる)
F〜J テストと同じ条件で取り組める
K〜M 定着のための反復をはかる
→ テスト中は答も解説も見ることは出来ないし、漢字で書くことを要求されるかもしれません。
→ 解説ページを見て写すのは、答を写しているのと同じ。頭に残りません。
→ 「さっき見たはずのこと」を思い出そうと、脳は全力を尽くします。
→ 試験同様、時間との勝負なので、キビキビと勉強に取り組み、要領がよくなります。
→ 答えられないとリアルに悔しいです。覚えられるように頑張りたくなります。
→ 厳しくマル付けをすることで、自分の弱点が浮き彫りになります。
とにかく、試験と同様の条件で、頭の使い方を練習するのです。
この実戦的であること、はとても重要な点です。
例えばサッカーの試合に負けたとして、とにかく根性が足りないんだとグラウンドを何十周もすれば、次は勝てるでしょうか?
もちろん、試合時間に堪えるだけの体力は必要でしょうが、効率のよい練習とは言えませんね。
試合に勝つために練習するのなら、なぜ負けたのか、自分の弱点は何なのか、その分析から始まります。
それがもしここ一番でシュートを決められなかったことだったなら、やるべきはシュート練習です。
しかも、無人のゴールにセットしたボールを蹴り込んでも仕方ありません。
相手キーパーもいて、ディフェンダーも居て、競り合いながらゴールを奪う練習をすべきですよね。
勉強もまったく同じことです。
「頭がイイ・ワルイ」ということを言い訳に使う人もいますね。
しかし、私に言わせればやるべきことをやろうともせず、自分がサボっているだけのことを、いかにも先天的(生まれつき)かのように言うのは、ただの怠け者、そして卑怯者です。
これもスポーツでたとえましょうか。
野球では様々な作戦がありますよね。
例えばノーアウトでランナーが一塁にいて、送りバントをするとき、打球は一塁方向へ転がします。
なぜでしょうか。
ファーストはランナーが1塁にいると、リードを大きく取らせないため、ピッチャーが投球するまでベースについています。
サードはベースについている必要がないので、バッターがバントの構えをすれば思い切って前進してきます。
だから3塁方向に転がすと、せっかく送ろうと思っていた1塁ランナー2塁で刺される危険があります。
ファーストはピッチャーが投げてからダッシュするので、サードに比べて前に来るのが遅れます。
だから1塁方向に転がした方がバントの成功確率が高まるのです。
また、ファーストが捕って2塁に投げるより、サードが捕って2塁に投げる方が投げやすいという点もあります。
(野球のルールを知らない人にはゴメンナサイね)
…という風に、プレイひとつとっても戦術や理由があるのです。
これを知らないで適当に試合に臨む人と、これらを知り尽くして試合に臨む人とでは、どちらが有利か、言うまでもありませんね。
ただ、これらを知っている人は、頭がイイから、ではありません。
何とかして勝ちたいと色々作戦を研究したから、知ることになったのです。
それを指してアイツは頭がイイからズルイ、というのは的外れですよね。
自分もどうしたら勝てるようになるのか、一生懸命考えたり、アドバイスをもらったりすべきでしょう。
「頭がイイ」ように見える人の多くは、知るための努力を惜しまなかった人です。
多くのことを知ったからこそ、それをしなかった人よりも思考力や判断力が磨かれ、多くの選択肢をとれるのです。
そしてそういう人は、いま私が言ったような「実戦的な勉強のコツ」を心得ています。
あなたにもこれから伝授していきますから、追いつき、追い越すために頑張りましょう!
何より、今日紹介した勉強法は…
覚えるのに5分、忘れるのに5分、解くのに5分。マル付けと直しに5分。
合計わずか20分でできちゃいます。
20分だけでもいいですから、毎日やってみましょう。
本気で集中して取り組めば、絶対に効果のある勉強法ですから、試してみて下さい。
…次のテストから?
…いいえ、今日から、です!!