秋深し、昨日は皆既月食ということで夜空を見上げた方も多いのではないでしょうか。
Miraizでもせっかくの機会だから、ということで生徒・教職員で表の広場に出てみたのですが…
…残念、厚い雲に阻まれて、ほんのわずか縁が見えただけでした。
さて、この時期は中学校の定期テストの時期でもあります。
この定期テストなんですが、塾にとっては正直アタマの痛い期間です。
というのも、最近は同じ市内の公立中学校でも、それぞれテストの期間も範囲もバラバラなのです。
近隣の中学校の今回の中間テストの日程をご紹介しますと、
9/25〜の明海中・富岡中、10/2〜高洲中・見明川中・入船中、10/9〜美浜中・日の出中。
さらに二期制と三期制の学校が入り交じり、非常に複雑です。
塾の授業進度は、一般に学校よりも1〜2ヶ月ほど先行します。
塾のカリキュラムは「入試からの逆算」「重要単元優先」という視点でつくられますが、学校の授業はどうしても「順次・網羅」(…しかし生徒の声を聴いている限りは、先生のご趣味や好みが色濃かったり…)の形で進んでいきます。
ですから、学校の授業に合わせていると、入試には到底間に合わなくなるのです。
実際、学校の授業は学期末/学年末になると、かなり駆け足になり、酷いケースだと「後は自分で読んでおきなさい(でもテストには出します)」という指示が出ることすらあると聞きます。
わかりやすく、中3社会の例を挙げますと、
【明治以降の近現代史→公民政治分野→経済分野→国際社会】
と進んでいきますが、近現代史に力を込めすぎてしまい、10月のこの時期にまだ政治分野の入口(憲法のところ)で中間テスト、経済を扱う頃には3学期、入試がスタートしている…というような按配です。
これでは、生徒がやる気をくじかれる、不安を覚える、のも無理はありません。
学校成績のフォローのために、定期テスト対策授業もしてあげたい気持ちもあるのですが、週1回の授業の進度を停めて、学校に合わせてしまうと、塾もまたカリキュラムを消化しきれなくなってしまいます。
「全員が理解できるまで教える」ことは大切ですが、それは授業外の個別フォローで行うべきで、授業の場では、標準的な進度やクラスの他の友達の理解度と、自分との差を自覚しながら危機感を持って進めていくことが重要です。
(この点で、集団から隔離した形で、個人に寄り添いすぎてしまうのは、かえってその子が伸びる芽を摘むことになると感じています。)
また、実際にやろうと思っても、これだけ日程がばらつくと、およそ1ヶ月にわたり授業を停めざるを得なくなります。
しかも、他の中学校の子たちも付き合う形になりますので、いまひとつ士気もあがりません。
ということで、塾のクラス授業では、なかなか中学校の試験範囲に密着した対策は難しいのです。
ただ、もちろん放っておく訳にもいきませんから、Miraizでは中学校ごとに「試験対策プリント集」を作成・配布しています。
またテスト期間には教室事情の許す限り、自習室開放・質問対応を行っています。
10/5(日)の教室開放では中1から中3まで十数名の生徒が集まり、熱心に勉強していきました。
お昼から夜まで、私はやる気満々の生徒たちの嵐のような質問に追われ、大変ながらも熱い、楽しい時間を過ごしました。
しかし…本当にアタマが痛いのはここからなのです。
とても残念なことですが、
テスト期間が近づくと、それを理由に塾の授業をお休みする生徒が少数ながらいます。
保護者の方が塾へ行きなさいと言っても、頑として首をタテに振らない。
当然の権利ででもあるかのように
「学校のテスト勉強をするから、今日は塾を休むよ!」
そう言われてしまうこと、ここが私たちにとって一番ツライところなのです。
申し訳なさそうなお声で欠席のお電話を下さる保護者の方のご心中を察しても、余りあります。
ここで、ハッキリ生徒の皆さんにお伝えしましょう。
たとえ学校の定期テスト期間でも、
安易な気持ちで塾を休まないで下さい!!
休んでもいいことは何ひとつありません!!
以下、その理由を挙げていきます。
@ 直前に取り組んでも成績は決して上がらない
定期試験の出題範囲は1〜2ヶ月分の学習量であるはずです。しかも何科目も。
それを直前になって、わずか90分の塾の授業を休み、家に居ることで、
一体どれだけの勉強時間が確保でき、どれほどの点数になるというのでしょうか?
おそらく、試験範囲のノートやテキストを「見て」終わり。
それでもやってないと不安だから…という心理的なものでしょう。
一夜漬けで成績は上がりません。
短期間の集中努力で成果を出せる人は、普段から積み重ねている人だけです。
事実、結果をきちんと出している人は、テスト中でも何でも、決して安易に塾を休みません。
そして、そういう人ほど着実に成績を伸ばしていきます。
成績が伸び悩む人の共通点は、「宿題をやらない」「よく休む」です。
A 普段から準備をしていないことが最大の問題
「塾を休んででも、テストに備えて勉強しなきゃ!」
なぜか、ドヤ顔で保護者の方に決意表明している人はいませんか?
それはもう完全なカンチガイですよ!
直前になって塾の授業を休まなければならなくなるほど、追い詰められている、つまりサボりにサボっている、ということでしょう。
提出すべき課題がある、という人も、それは昨日・今日出されたものなのでしょうか?
いままでやる時間は全くなかったのでしょうか?
追い詰められてから苦し紛れに…という、その発想を変えて下さい。
テストがあることはずっと前からわかっていたことです。
その時期になっても、塾は休めないというルールを自分に課しましょう。
その上で、どうしたらテスト期間に困らなくて済むか、スケジュールを立てましょう。
B 入試への影響度
現在の千葉県の入試制度では、県立・私立ともに内申点の比重は重くありません。
県立は学力検査500点に対し、内申点は135点。
およそ[3.7:1]の割合で学力重視です。
内申点の評価割合を学校事に自由に設定できる前期選抜では、
県立船橋・八千代で[7.4:1]、千葉高では[学力100%]です。
また、絶対評価導入後の中学校間格差(甘い学校と辛い学校のギャップ)を調整するため、個人の頑張りに関係の無いところで、数値は増やされたり減らされたりします。
[3.7:1]の場合、学力試験での1点と内申の1点が同じ重みを持ちます。
塾も休んで徹夜までしても、せいぜい内申点は1アップすればいい方でしょう。
その苦労して稼いだ1は、試験当日に漢字ひとつ(2点)、計算ひとつ(3点)を間違えたら一瞬で吹き飛びます。
中学校の内申調整によって吹き飛ぶ可能性だってあります。
学校の勉強は大事です。決しておろそかにしていいというわけではありません。
しかし、ものごとにはバランスというものがあります。
自分の問題なのですから、こういったこともきちんと把握した上で、学習計画を立てましょう。
C 塾の授業は先へ進む
塾の授業は年間カリキュラムに沿って進行します。
休めばその分、「習えなかったこと」が「穴」となって残ります。
その分はどうするのでしょうか?
あとで先生に頼んで補習してもらうのでしょうか?
我々だって人間です、我々の気持ちはわかりますか?
病気やケガ、やむを得ない事情などでお休みせざるを得なかった生徒はいくらでもフォローしてあげたいと思います。
しかし、自分の勝手な都合で授業を休み、その面倒をみてくれないと訴える、普段サボっていたツケを私たちに押しつけて平気、という感覚はアンフェアだなと思います。
寝坊して電車や飛行機に間に合わなかった場合、チケットは無駄になります。
お金を払ったんだから好きなタイミングで他の便に乗せろ、というのはあまりにも勝手な言い分です。
もちろん、失敗は誰にもありますし、再チャレンジのチャンスはあるべきです。
今回は休んでしまった生徒でも、次回からは気をつけるから今回だけはお願いします、というなら話は別ですよ。
一緒に取り返しましょう!
D「Miraizの誓い」に違反する
以上述べてきたとおり、普段サボっているツケを、都合よく短期間に取り返そうとしても、何もいいことはありません。
喩えて言えば、普段から「運動不足・睡眠不足・暴飲暴食」でありながら「体調不良」を訴えても同情の余地はないし、目先の頭痛やらけだるさやらをごまかす「対症療法」で薬に頼っても、決して健康にはなれないでしょう。
ダラダラした生活習慣を改善せず、メタボになってしまってから、怪しげな「ダイエットサプリ」に飛びついても効果は出ないばかりか、かえって身体に悪影響を及ぼすのと同じです。
試験前に塾を休むのは、「ヤバイ!来週デートだ!痩せなきゃ!2〜3日絶食する!」というのと同じです(笑)。
「だって忙しかったから」「テストだから」と言い訳し、
「塾は学校と違うところをやっているから」と人のせいにし、
日々の努力を怠り、本気で全力で取り組もうとしない。
これは「Miraizの誓い」に違反します。
また、自分勝手な都合で塾を休むことで、あなたの授業料を負担してくれている保護者の方にも、あなたをフォローしなければならない先生にも、迷惑がかかります。
これは「Miraizのルール」に抵触します。
もう一度言います。
たとえテスト期間中でも、
カンタンに休んじゃダメですよ!!!