7/5(日)に中学部、7/11(土)に小学部の保護者会を行いました。
中学部では浦安市民プラザのホールを借り切って行いましたが、あいにくの雨にもかかわらず、大勢の保護者の方がおいでくださいましてほぼ満席となり、盛況にはりきってお話しさせていただきました。
小学部では打って変わって晴天ながら猛暑となりましたが、サロンルームいっぱいにお集まりくださいまして、興味深げにご静聴いただきました。
今回は中3保護者会のお話の一部をご紹介いたします。
まずは今年度の高校入試の総括を行い、出題や得点の状況分析と、入試制度や変更点などのご説明をいたしました。
千葉県は当面「2回入試」を維持するとの発表がありました。
そして前期が難しめ、後期が易しめという傾向が明らかに見てとれます。
前期・後期共に平均点が上昇していますが、後期の方でより顕著です。
今年度は5科で久しぶりに300点近い平均点になりましたから、県立千葉や船橋などの難関校ではかつての基準(450点)に近い辺りが当落ラインとなったのではないでしょうか。
すると気になるのは内申点です。
出身中学ごとに内申点を基準値に合わせ「調整」されるという制度が続いていますので、評定平均が高めの中学出身者は不利に働くこととなります。
上記のように、学校によっては10点差を逆転するようなケースも出て来ます。
(県千葉は内申点を順位に反映せず、県船橋は内申比率を半分にしていますので、必ずしもすべての学校にあてはまりませんが)
また、今回は入試に向けてもっとも「得点」に結びつく勉強は何か、ということについて時間を割きました。
結論から言えば月並みなようですが、こと公立高校の場合、そのカギは「漢字・計算・英単語」です。
上記は数学の例ですが、大問1では基本的な計算が6問出題され、その配点は1問5点、30点分となっています。
大問2でも基本的な問題が4題(20点分)出題されており、合計50点分が配点されています。
受験者の平均点が52.6点ですから、ここを取りこぼさないことがどれほど大切かがわかります。
後半の正答率が数%の問題も、最初の計算問題も同じ配点5点です。
ここまで勉強が手に着かなかった生徒も、難問ばかりを見てあきらめてしまうのではなく、まずは足元を固めることです。
この夏は速く正確な計算力を養うことが最優先課題だとわかりますね。
私立に目を転じましょう、昭和秀英の大問1です。
計算問題とはいえ、県立の問題に比べるとかなり手間もかかります。
それでいて大問2以降を見ると、どれも難しそうな問題が…。
これじゃダメだ、と思う前にまずは配点をチェックしてみてください。
何と、大問1は1問7点、35点が配点されています。
さらに合格最低得点率は49%、数学の合格者平均点は約45点です。
…ということは…。
昭和秀英に合格しようと思ったら、まずは大問1を確実に得点し、大問2以降の難問をひとつ後略するか、もしくは(1)だけでもとるか、という風に時間を配分すると勝機が見えてくるということです。
このように、いたずらに偏差値で学校の難易度を計ろうとするのではなく、問題の構成や配点をもとに、自分の得意・不得意と照らし合わせた合格のための作戦・戦略を練ることが大切です。
この視点から、夏の学習を「PDCA」方式で進めていく方法をご紹介しました。
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(検証)→ Action(修正)
の4段階ですね。
これは企業などで業務を効率よく進めていくためによく採り上げられる考え方ですが、受験勉強にはまさにうってつけです。
先入観やウワサに左右され、行き当たりばったりに、自分の好き嫌いで勉強を進め、何の記録も検証もなく進むのでは無駄が多くなります。
保護者会では具体的な事例や方法論も含めてご紹介しました。
また、勉強ができる子たちの考え方・習慣と、逆にできないままになってしまいがちなそれとを比較しました。
左に比べ、右の表では「暗記」という言葉が目立ちます。
「暗記=勉強」という発想でいる限り、本当の思考力は身につかないし、勉強に対してもおっくうな感じが拭えないままになります。
丸暗記には限界がありますから、できるだけイメージや全体の流れ・構成・つながりを大事にして、いつでも記憶の引き出しからスルリと出してこられるような「ひもづけ」をしていかなくてはなりません。
授業とはそういう場として位置づけられるのです。
なぜそうなるのかという論理的な理解、裏話や実際の応用、語呂合わせなど、ひとりで参考書とにらめっこしているだけでは身につきにくい知識を、引き出しにラベルを貼るように整理していくイメージです。
などなど、書き出すとキリがないのですが、ご興味をもたれました方は、資料と共にご説明いたしますので、いつでもMiraizにいらしてください。
保護者会は公開で行っておりますので、お気軽にご来場いただけましたら幸いです。
私も毎回、かなり気合を入れて準備しておりますから、たくさんの方にお集まりいただけるととっても嬉しいんですよ〜!
posted by こんぶ先生 at 18:55|
教室風景
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