皆さんこんにちは!
学校も塾もお休みになってしまい、この気持ちの良い季節に遊びにも行けない、スカッとしない日々が続きますね。
テレビをつけてもネットを巡っても、ウイルスの話題一色です。
ほんの2〜3ヶ月前には予想もつかなかった展開です。どうしてこんなことになってしまったのでしょう。
まだ身の回りのレベルではなかなか実感できないかもしれませんが、新型コロナウイルスの猛威は世界中に拡がり、多くの犠牲者が出ています。
強い感染力のために人々の活動も止めざるを得ず、経済に与える影響も深刻です。
世界はいま、かつてなかったほどの危機に瀕しているといっても過言ではないでしょう。
でも、これで世界は終わりだ、などというわけにはいきません。
人類はいままでにも多くの災害や疫病にさらされ、その都度、勇気と知恵をもって乗り越えてきました。
医師も研究者も製薬会社も政治家も、大人達はいま一生懸命に打開策・解決策を講じています。
この危機も必ず克服できるものと信じます。
ですから皆さんも、遊びに行きたい気持ち、みんなと会いたい気持ちをグッと堪えて、これ以上感染を拡げないように注意して過ごしましょう。
そして収束後に備えて、いつまた学校や塾が始まっても良いように、いまは守るべきことを守り、やるべきことをやっておきましょう。
守るべきこととはなんでしょうか。それは、学びを止めないことです。
学校や塾がないからといって、皆さんが勉強をしなくていいわけではありません。
「どうして勉強なんかしなきゃいけないんだろう?」
そんな風に思う人はMiraizパンフレットの2ページにあるこの文章を読んでみてください。
私がMiraizを創業したときに書いた、一緒に学ぶ生徒の皆さんに向けてのメッセージです。
皆さんはいずれ大人になって社会に出て、この世界を支えるひとりになります。
どんな生き方をしてもいいし、どんな道に進んでもいいのですが、社会と関わらずに生きていくことはできません。
皆さんがいま食べることや住むところに困らず、便利な暮らしの中で欲しいものを手に入れているとしたなら、それは社会のどこかを支えている誰かのおかげです。その中で一番身近な存在はあなたのご家族でしょう。
誰もが自分の仕事を通じて、少しずつ世の中を支えています。
このウイルス禍の中にあってなお、患者の命を守るために懸命に闘っている人々がいます。
そういった人々への感謝を忘れてはいけません。
そして、あなたたちもまた、いずれ社会を背負う一員になるのですから、それに相応しいだけの学びを積み重ねていかなければなりません。
まだまだ知るべきこと、理解すべきことが山のようにあるのです。
Miraizの授業を通じて、いままで考えもしなかったようなことに出会いませんでしたか?
私たちにもまだまだ皆さんに伝えたいこと、伝えるべきことがたくさんあります。
いまそれが叶わなくて、もどかしい思いでいっぱいです。
しかも、この休校は1ヶ月で終わるという保証はどこにもありません。
日本でも「感染爆発」が起こってしまったら、数ヶ月に及ぶ可能性さえあります。
私たちは、そんな事態に備えていま、オンライン授業の準備を進めています。
詳しくは別の記事でお知らせしますが、最初は私たちも不慣れで行き届かないところがあるかもしれません。
皆さんも使い方に慣れるまではなかなか不便に思うかもしれません。
それでも、皆さんの学びを止めるわけにはいかないのです。
皆さんが安心して「web上のMiraiz」で学べる環境を必ず整えてみせます。
だからたとえ教室で会えなくとも、これからも一緒に学んでいこうじゃありませんか。
さて皆さん、皆さんにはいま溢れるほどの時間がありますね。
学校にも部活動にも習い事にも追われない、かつてないほどの空白の時間が凪いだ大洋のように横たわっています。
そろそろスマホやゲームにも飽きた頃(であって欲しい…)ではないかと思います。
この長い長い船旅の楽しみ方を皆さんにお伝えしたいと思います。
この休みは、従来の学校や塾という形に囚われない、新たな学びのチャンスでもあります。
イスに座って先生の話を聞き、ノートをとってテストに備えるだけが勉強ではありません。
いつも皆さんに言っているとおり、これからは「正解のない」学びが重要になります。
先の見えない時代には、課題を発見し、解決法を模索し、上手に説明・表現する力が必要です。
難しい問題でも、高度に発達した情報ツールやSNSを活用すれば、世界中に仲間をつくって解決に近づけます。
コロナウイルスは人々の生活を生命と経済の両面から脅かし、まさにいま人類は「正解のない」状況に直面しています。
こんな中でどんな大人たちがどう振る舞い、どう解決していこうとするのか、よく見ていて欲しいと思います。
新聞でもニュースでも、専門家のツイートやブログでも構いません。興味のあることは調べてみましょう。
普段は意識しないような政治や経済と自分たちの生活が、これほど密接に関係していると実感できる機会はなかなかありません。
できることならスマホはゲームばかりに使うのではなく、家の中からでも潜望鏡のように社会の動きをとらえられるツールとして、大いに活用して欲しいですね。
そしてもうひとつ、こういう機会にこそ、本を読みましょう!
何も難しい本を選ぶ必要はありません。読んでみたいと思えるものを読むのが一番です。
青空文庫 へ行けば、漱石も鴎外も太宰も芥川も、みんな無料で読むことができます。
(うらやましい…文庫本にお小遣いをはたいていた中学生の頃の私が知ったら悔しがるでしょうねえ…)
また、日本学術若手アカデミーが推薦図書をまとめてくれています。
これまた、面白そうな本ばかりで、私も何冊か読んでみたいなあと思っています。
そして、普段の学習はMiraizもサポートしようと思っていますが、何より自己管理が大切です。
特に漢字・計算・英単語など、ひとりでやるには退屈な勉強ほどきちんと時間を決めて、毎日取り組みましょう。
これらは運動における足腰・基礎体力のようなもので、トレーニングをサボるとみるみるうちに衰えてしまいます。
具体的な指示は各担当の先生方から出してもらいますが、とにかく欠かさないようにしましょう。
これは小中学生の学習範囲を2500本もの解説動画とチェック問題でカバーするもので、インターネット環境があれば、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、いろいろな端末のブラウザから利用できます。
ユーザー登録すれば学習記録も残りますし、個人で利用する場合は無料です。
(そのため教室としてはあくまでも個人として利用される方へのご紹介に留め、授業の代替などには使用しません)
中学受験科の皆さんには、まもなくMiraizから課題をお届けします。
小6受験科の皆さんには「コンプリーション」という自学自習教材を無償で各科目分お送りします。
小5受験科の皆さんは、基本的には春季講習のウチに4月範囲まで先取り学習を進めていますので、新演習の基本問題のほか、漢字日記・計算日記・実力アップ問題集などの復習に力を入れてください。同じ問題を何度もくり返すことは大切ですよ!
それにしても、世界はいま本当に大変な状況の中、大きな変革の時期を迎えようとしているように思います。
私たちがいままで当たり前だと思っていた社会の在り方が、劇的に変わるのかもしれません。
しかし、それらのほとんどは、実は今後十数年の間にゆるやかに訪れるだろうと予測されていたことでもあります。
それがウイルス禍への対応という形で、急激に訪れてしまったからこそ混乱しているわけですが、長い目で見ればゆくゆくはこの苦難も克服し、時代の大きな節目のひとつに数えられることでしょう。
毎朝毎晩、満員電車に揺られながら過密都市へ通学・通勤することは、果たしてやむを得ないことなのでしょうか。
決まった時間に一箇所に大勢の人が集まらなければならない学校や会社の仕組みは、果たして合理的なことなのでしょうか。
特に「みんな同じ」であることが何より重視され、どんな理不尽にもガマンすることばかりが求められ、滅私奉公のために思考停止を強いられるような組織の在り方は、このままで本当にいいんでしょうか。
そうした「当たり前」や「仕方ない」こととされ、疑いもしなかったことに、ウイルス禍が容赦なく変革を突きつけているように私には思えます。
このままでは危ういという明確な危機感が世の中を動かし、人々のつながり方、働き方、家族との時間の過ごし方、居住環境、その他多くの面で、一気に見直しが進むでしょう。やってみたら、何だ、できるじゃないか、と思うこともたくさん出てくるでしょうね。
それができなければ今度こそ日本は先進国から滑り落ちてしまうのではないでしょうか。
いまはウイルスに手一杯ですが、世界には他にも多くの課題があります。
資源・エネルギー、環境保護、富の集中と遍在、過度に情報化した社会、どれもこれも唯一絶対の正解などない、一筋縄ではいかない問題ばかりです。
「世界」なんて言われても、漠然としていてピンときませんか?
でも私たちは、身の回りにある物ひとつとっても、世界中の人々と繋がっているんですよ。
いまあなたが着ている服をつくったのはアジアの工場で働く人かもしれません。
いまあなたが口にしたパンの小麦やお肉を生産したのは、アメリカやオーストラリアの農家かもしれません。
私たちが何気なく使い、毎日のように捨てているビニール袋やペットボトルなどのプラスチックゴミが、世界の海をどれほど汚染しているかご存じですか?
私たちが少し生活習慣を見直すことで、解決に近づけるようなこともたくさんあるんですよ。
そんなに大袈裟なことじゃないんです。
ただちょっと、フィクションでしかないゲーム機から目線を上げて、リアルの世界に高くアンテナを張って欲しいだけなのです。
私たちの住む日本は、ただでさえ災害が多く、少子化が進んで労働力も減少し、さらには福島原発というアキレス腱もあります。
そして、それらを解決していかなければならないのは、私たち大人ばかりではなく、未来に生きるあなた達でもあるのです。
学びを止めてはいけません。
考えることを放棄してはいけません。
何があっても時間になったら意志に関らずそこへ行かなければならぬ、そんな「形式的な義務」の数々から解放されたいまこそ、無為に日々を過ごすのではなく、様々なことに思いを巡らせてみてください。
そこから、あなたの学びが始まるはずです。
まもなく、オンラインでお会いできるでしょう。
教室でまた皆さんと一緒にわいわいと楽しい授業をやれることも、楽しみにしています。
いつでもそれがスタートできるよう、頭のトレーニングは欠かさないようにしてくださいね!